中期経営計画作成その他、税金に関すること

税理士です。経営計画を川口市、さいたま市、東京近郊でつくってます。

キング牧師名言I have a dream

「信念のない人?」

お客さんがまったくつかなくて困っているというかたは、いらっしゃいますでしょうか?以前、イベント主催者という肩書のかたを囲んで飲み会をしていたところ、「あなた(イベント主催者の方)が人を集められないのは、あなたの信念が周りに伝わらないからだ。」と、ダメ出しされていました。人を集めるのは、広告にかけた費用や、友達の多さといったことよりも、信念があるかどうか・・・そんなことを飲み会では延々と話していたのですが、あれからしばらく経って、たまたまキング牧師の演説をユーチューブでみていたら、「信念のある人はここにいた。」と思いました。

キング牧師について」

突然ですが、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア(1929-1968)のことをご存知でしょうか?アメリカ合衆国プロテスタントパプテスト派の牧師です。日本では、キング牧師の名で知られています。アメリカの公民権運動の指導者として活躍し、1964年には、ノーベル平和賞を受賞しています。学生時代にペーパーバックで、「I Have a Dream:The Story of Martin Luther King」を読んだときは、夢にむかって頑張る青年の姿に心が打たれたものでしたが、税理士となったいま、自分の信念とは何かを考えながら、この言葉を聞くと、また異なる響きがします。

I have a dream

日本語にすると、「私には夢がある。」です。キング牧師が人種の平等を呼びかけた演説のなかで発したものです。1963年の8月28日、ワシントンDCのリンカーン記念堂へ向かう大行進で行われた17分の演説です。大行進に参加したメンバーは25万人(そのうち白人は6万人ともいわれています。)とも呼ばれ、20世紀のアメリカ合衆国で行われた演説のなかでも最高のものと評価されています。 リンカーン奴隷解放宣言により、奴隷制は廃止されていたものの、学校やトイレといった公共施設等で白人と黒人の区別に基づき、異なる施設利用が強制されるなど、当時でもなお、アメリカ社会のなかには、人種差別が根強く残っていました。そんな時代背景のもとで、人種差別の撤廃を訴えたものが、「I have a dream」ではじまる演説でした。その一部は、 I have a dream that one day on the red hills of Georgia ,the sons of former slaves and the sons of former slave owners will be able to sit down together at the table of brotherhood (私には夢がある。それは、いつの日か、ジョージア州の赤土の丘で、かつての奴隷の息子たちと奴隷所有者の息子たちが、兄弟として同じテーブルにつくというものである。) というものです。

「信念に人が集まる。」

ここで検討したいのは、演説の内容ではなく、なぜキング牧師が25万人もの人を集めたかということです。なかには、片道8時間かけて、ワシントンDCまで、むかった人もいるそうです。そこまで人が集まったのは、人種差別に対する不満もあったのかもしれませんが、それ以上に、キング牧師の信念を多くの人が自分のこととして受け止めたことにあります。 大分県中津市耶馬渓には、青の洞門と呼ばれるトンネルがあり、多くの観光客が訪れます。この青の洞門は、もともと1735年に禅海和尚が耶馬渓に訪れた際、危険な渓谷から人馬が命を落とすのを哀れみ、30年かけてノミと鎚だけで掘り続けて完成したそうです。この青の洞門にしても、多くの人が訪れるのは、30年かけて掘りぬいた信念に引き寄せられるからだと思います。

「経営理念とI have a dream

阪神淡路大震災で、道路が崩れ、建物が倒壊し、瓦礫の山となった姿を見たある建設業者は、経営理念として、「本物のコンクリートを作る」と掲げたそうです。経営理念とは、なぜ経営するのかを一言にまとめたものですが、これは会社の信念と言い換えてもよいと思います。キング牧師の「人種差別をなくしたい」という信念や、禅海和尚の「人馬の命を救いたい」という信念は、ともすると歴史上の偉人のみが持てる特別な信念のことで、自分たちとは無関係なようにも感じられますが、こうした経営理念のもとで頑張っている会社もあることを思うと、ビジネスにおいても、信念はもつべきだと感じます。冒頭のイベント主催者の方が思ったように集客できないのは、イベントを通じて実現したいことが明確でないからかもしれません。キング牧師の「I have a dream」の言葉を目にしたのは学生時代ですが、経営計画書を通じて経営者のビジョンと向き合うようになった今のほうが、はるかに心に響きます。やはり、経営理念をしっかり作り込んで、夢に向かって頑張っている経営者ほど、多くの人を引き付ける傾向にあるようです。経営計画書は、サンプルを示すと、単なる数字の羅列かもしれませんが、その作成から実行、管理まで行っていると、その数字の一つ一つに夢がこもっているのを感じます。実際、ある会社は、現場をモデルハウスにしたいという趣旨の経営理念を我々のスタッフと一緒に考案し、その実現を目指して、頑張っています。こうした理念を掲げていることは、社員の仕事に対する意識を高め、ライバルとの競争に打ち勝つ原動力となっています。経営理念や経営計画書を通じて、夢を実現させるためには何が必要かを考えてみたい方は、一度ご相談ください。