中期経営計画作成その他、税金に関すること

税理士です。経営計画を川口市、さいたま市、東京近郊でつくってます。

税理士になるには

「はじめに」

今回は「税理士になるには」というタイトルですが、

経営計画書にも力を入れていることから、

税理士資格を取得するまでを「税理士になる」と定義しません。

資格を取得し、経営計画書やその他のプラスアルファを備えて

はじめて「税理士になる」と考えるため、 経営計画書他、

資格プラスアルファのことも書きます。

税理士になるには、税理士資格を取得している必要があります。

大学を卒業してから、就職活動で失敗し、将来の展望が見えなかったとき、

父が税理士であったことから、税理士の資格を取ることを決意したのが、

25歳のときでした。それから8年かけて、33歳のときに税理士資格を 手にすることができました。資格をとったことを機に、現在の事務所 でお世話になり、コーチングや民事信託、経営計画書など、 税務プラスアルファを学びました。

経営計画を作って1年で年商3億で社員10名の会社の年間コスト600万円 を削減し、

会社設立10年ではじめての経営会議を成功させるなど、 成果を出すことができました。 資格を取れば、安泰という時代でもないなか、これからの 税理士の在り方を30代の若手税理士が解説します。

 

「税理士とは?」

税理士とは、税理士法に基づき、税務に関する申告・申請・請求などの代行、 税務相談、税務書類の作成を行うことを業とする人のことです。 日本の税金には、所得税法人税相続税・贈与税・消費税など、税務署に 納税者の名前で税金を計算して、申告書を提出する税金があります。 こうした税金の計算は、納税者にとっては複雑なため、 課税の公平性を保つため、設けられたのが税理士制度です。

税理士の業務は主に次の3つです。

・税務代理

納税者を代理して、確定申告、青色申告の承認申請、税務調査の立会い、 税務署長の更正・決定に不服がある場合の申立てなどを行います。

・税務書類の作成

納税者に代わって、確定申告書、相続税申告書、青色申告承認申請書、 その他税務署などに提出する書類を作成します。

・税務相談

納税者が税金のことで困ったとき、わからないとき、知りたいときに相談に応じます。

 

「税理士のやりがい」

税理士としてのやりがいは、以下のようなものがあげられます。

・専門性が高い

税務は専門性が高く、役所と会計事務所と学者くらいしか、 会話が通じない世界です。 しかし、その分、ときに高度な判断がもとめられるため、やりがいがあります。

・社長の本音が聞ける

会社の決算書が見られるのも、金融機関や税務署以外だと、税理士くらいなものです。 決算書には、役員報酬など、あまり人に知られたくない情報も書かれています。 そうした書類を見せてもらえるだけに、 家族にも言えない社長の本音を聞くことができます。 ・長期にわたり、会社の成長の手助けをできる

税理士と会社の関係は30年続くことも珍しくありません。 また、経営計画書は最大5年のスパンで立てます。 経営コンサルタントが会社のコンサルティングを行う場合でも 3ヶ月~1年ということが多いのに比べると、 圧倒的に契約期間が長く、長期にわたり、会社の成長の手助けができます。

・努力が裏切らない

税理士事務所の資産といったら、 パソコンとプリンターとちょっとした備品くらいです。 税理士事務所が付加価値をもつのは、税理士や職員が自らの能力を高めるため、 勉強をしたときです。こうした努力の積み重ねが、 目に見えない付加価値をもたらします。努力すればするほど、価値が高まります。

「税理士になるには」 税理士になるには、以下の3つの方法があります。

① 税理士試験に合格する

② 弁護士、公認会計士の資格を取得することで、同時に税理士資格も取得する

③ 税務署などの国税官公署で23年以上働く

 

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父は税務署OBだったので、③により税理士登録しました。 一説によると、税理士という仕事は、もともと国税OBが定年後に退官しても、 食べてゆけるように国がつくったようですが、平成29年3月31日時点では、 国家試験の合格者は全税理士のうち、45.42%、 国税OBを含む試験免除者は、35.34%と、 現在では、①の試験合格組がもっとも多いのが現状です。 近年では、経済が右肩あがりでないので、 税理士試験の受験者や国税OBの税理士転身もなかなかすすまないようです。 こうしたなかで、過疎地域の税理士事務所では、 税務署の職員と自分の娘をお見合いさせるところもあるようです。 婿にして、23年税務署で働いてもらい、 税理士登録と同時に事務所を継いでもらい、 楽隠居という夢を見る税理士さんもおり、税理士業界でも、 後継者問題が深刻になっています。

 

「税理士試験とは」

全税理士のうち、一番多くの割合を占めるのが、税理士試験の合格者です。 年に1回実施される税理士試験に合格し、実務経験2年で税理士登録できます。 なお、実務の期間は試験の合格前でもあとでもかまいません。

(受験資格) 基本的に受験資格を証明する書類が必要です。

① 短大や大学の卒業者 一般教養科目を含め、「経済学」または「法律学」を1科目以上履修したもの。 私は、大学時代は、文学部哲学科というところにおり、 こうした学問とは、無縁でしたが、たまたま法律学に関連する科目を履修していたため、 この枠で受験できました。受験の際は、成績証明書が必要です。

② 専門学校の卒業者 2年以上、総授業時間数が「1700時間」以上の学校で、 「経済学」または「法律学」を1科目以上履修したもの。 受験の際は成績証明書が必要です。 ③ 簿記検定の合格者 日照簿記検定1級または全経簿記検定上級に合格したもの。 いずれにせよ、合格証明書が必要です。

④ 実務経験2年以上 法人又は事業を営む個人の会計に関する事務等。職歴証明書が必要です。

⑤ その他 司法試験に合格した者等。合格証明書等が必要です。

(試験科目)

会計学2科目、税法3科目、の合計5科目で、合格ラインは、 それぞれ60%以上の正答率といわれていますが、 専門学校の模範解答を見ると、簿記論が30点台で受かることもあり、 住民税は80点で受かることもあり、と科目により、 正答率や合格ラインが異なるが大きな特徴です。

会計学に属する科目(必須) 税法に属する科目(3科目を選択)

簿記論 所得税法 財務諸表論 法人税法 - 相続税法 - 消費税法または酒税法 - 国税徴収法 - 住民税または事業税 - 固定資産税

勉強時間は、専門学校のカリキュラム通りだと2000時間と言われているようですが、 実際は、その4倍~5倍かかると考えるのが現実的です。 合格率は1科目につき、10%~20%前後と難易度は高めです。 そのためか、学生時代に合格する人は稀で、勉強時間が確保しずらくなった 社会人になってからも試験を受け続ける人が多いのが特徴です。

(試験に合格する方法)

試験に合格する方法は、次の3つです。 ① 専門学校を活用する。 ② 大学院で勉強する。 ③ 独学で資格を取る。

① 専門学校を活用する。

専門学校は大原かTACだと思います。 受講形態は、通学でも通信でもあまりかわりありません。 以下は、以前TACの講師から聞いた話です。個人的な意見では ありません。 大原、TAC以外の何がまずいかと言えば、直前期の対策です。 税理士試験の直前期では、税制改正や応用項目を試験委員対策として 盛り込みますが、大原やTAC以外の模擬試験では、 奇をてらった論点ばかり出題するため、本質的な論点とずれます。 これは、恐ろしいことなのですが、そこには、 受験生をないがしろにした専門学校間での競争があるようです。 知名度の少ない受験専門学校ほど、大原やTACに負けないため、 奇をてらった論点を模擬試験に出題し、それと同様の論点が 本試験で出題されると、鬼の首をとったように喜ぶようです。 もっとも、最近では、税理士の口座も私の受験時代より、いっそう充実しているようです。大原やTAC以外にも最適な学校は見つかるかもしれません。ここに書いたことは、あくまで都市伝説として、読み流してもらって結構です。

② 大学院で勉強する

大学院で勉強すると、会計学や税法の試験が研究論文の提出により、免除されます。 しかし、大学院で試験科目が免除されて税理士になる人は、 業界ではあまり好ましい目でみられません。 厳しい試験に合格しないで、お金をたくさん大学に払い、 論文を書いて資格をとるということは、 お金で資格を買ったとみられる向きがあるためか、 会計事務所でも、大学院で資格をとった人は 採用されない傾向が強いようです。 よほど、学業に熱心でないと厳しいでしょう。

③ 独学で資格を取る。

独学はやめたほうがいいです。 私も日商簿記の2級までは、独学で受かりましたが、 税理士試験の簿記論では、個別問題ですら、独学では歯が立ちませんでした。 税法となると、税制改正に関する情報が膨大で、 情報の整理だけで、数十時間が消えてしまいます。 その数十時間があるなら、専門学校のテキストを消化したほうが、効率がいいです。

「税理士になるには2」

人工知能の発達で、税理士は淘汰されるということが 言われて数年になります。 これからの税理士は、資格をとれば、税理士になれた 時代と同じ感覚でいてはまずいです。 今後、税理士にもとめられるスキルは、 コンサルティングだと言われます。 税理士のコンサルティングとは、 経営計画書のチェックを通じて、 社長に経営判断に必要な選択肢を示し、有利な選択を行ってもらうようにする。 とか、 節税に関し、いくつかプランを示し、より節税効果の高い手段を選択してもらう。 といったように、 納税者サイドにいくつかの選択肢や気づきを与えることかと思います。 そのため、社長を相手に対話する技術として コーチングを学んだり、 経営会議や遺産分割協議をまとめるため、 ファシリテーションの勉強をすることも必要となります。 もちろん、こうしたSNSを通じて 経営計画書のテンプレートや キャッシュフロー計算書のサンプルを提供することも、 自己研鑽のために有用です。 昔の税理士は、税法だけ勉強していれば、 毎年税制改正があるので食べてゆけました。 しかし、今や、コンピュータのソフトが税制改正に対応してくれるので、 税法だけではなく、税法にプラスアルファのサービスを提供しなければならないのです。 クラウド会計の普及も進む中、60過ぎの税理士には、 こうした流れに対応するのが困難な状況です。 IT化が加速するなか、30代の若手税理士にとっては、 こうした税務プラスアルファがあって、 税理士になるという時代になったと言えるのではないでしょうか?